1.Al2O3系(NPA-5,2、 および、NPE-1)
Al2O3系セラミックスには純Al2O3系のNPA-5=ATiCを添加したNPA-2=A導電性成分を添加したNPE-1≠フ三つがあります。NPA-5は酸化物系であるため、耐摩耗性、耐食性、耐酸化性にに優れる構造用セラミックスであります。NPA-2はTiCを添加することによって、強度靭性が向上し、導電性を持つ複合材となっております。NPE-1は、絶縁体と導電体の中間にある半導電性を有する機能性材料であります。
2.ZrO2系(NPZ-1,2,5)
ZrO2系セラミックスであるNPZ-1はセラミックスの中で最も強度・靭性が高いセラミックスであり、強度・靭性を必要とする用途に適しております。ただし、熱による変態がありますので、耐熱用途には不向きな場合があります。絶縁体であるNPZ-1に導電性セラミック粒子を添加したものがNPZ-2であります。導電性を有することによって、電気的加工が可能となり、さまざまな形状に対応できます。NPZ-5は耐摩耗性、化学的安定性に優れるAl2O3を分散強化した耐摩耗性に優れたZrO2系セラミックスであります。
3.Si3N4系(NPN-3)
Si3N4系セラミックスNPN-3≠ヘ室温から1200℃に至る広い温度域で強度・靭性が高く、高温構造材、高温耐摩耗部材としての用途に適しております。また、結晶粒子の脱落が少ないので耐ブラスト摩耗に強いという特徴があります。
4.SiC系(NPS-1)
SiC系セラミックスNPS-1≠ヘ室温から高温にいたる温度域で最も高硬度であるセラミックスでありますので、耐熱性を必要とする耐摩耐食材料としての用途に適しております。また、NPE-1と同様に半導電性を有しておりますので、静電気対策に有効なセラミック材料でもあります。
セラミックスは高硬度で耐熱性の高い材料として金属や超硬合金材料に置き換える用途があります。図1に、セラミック材料の硬さと靭性・強度との関係、図2に、セラミック材料の温度と強度・靭性の関係を示します。